|
|
|
|
隊長の居る巴里から 手紙が届く。 どきどきしながら、 はやる心を押さえながら 封を切る。 あ・・・・・・。 封筒から ちいさな花が ぱらぱらとこぼれた。 |
|
|
これは・・・? 手紙を読むと。 |
|
やぁレニ、元気にしてるかい?この間は巴里にまで来てくれて有難う。 逢えてとても嬉しかった。 レニが帝都に戻った後の巴里は、俺にとっては (より一層)何とも味気ないもの、寒々とした物に映る。 その心の隙間を埋める為に 巴里の街角をぶらぶら散策していたら、 街角の花屋でレニを思わせる様な蒼い花を見つけたので、買ってみた。 名前なんて判らないけれど。 俺が花を買うなんて、意外でレニに笑われるかも知れないな。 (実際男の俺が花を買うのは少し照れたよ・・・。) 俺の部屋に名も知らぬ蒼い花を飾る。 その色は、レニの静かな瞳の色を思わせる。 巴里と帝都、遠く離れてはいるけれど、 こうしていると何だかレニが側に居てくれるみたいで 心が安らいで、あたたかな気持ちになれる。 ・・・そんなレニの面影を宿した花を是非見せたくて、 押し花にして同送した。 花が壊れないで届くといいんだが。 (・・・キレイだろう、レニ?) ・・・それじゃ、今回はこの辺で。 また手紙書くよ。 これから帝都は寒くなる季節。 くれぐれも体には気をつけて。 みんなにも宜しく言っておいてくれ。 (追伸) ・・・今度のレニの誕生日には側に居てやれなくてごめんな。 もう少ししたら、 お誕生祝いと、それと別個にクリスマスプレゼントを送るよ。 楽しみに待ってて。 大神一郎より。 |
|
|
・・・隊長、ったら。 |
|
|
・・・・・・。 |
|
|
|
まだ 微かに花の香りがする様な気がした。 |
|
|
隊長のくれた、花。 花に囲まれて 自然と表情が緩むのが、 自分でも判る。 ねぇフント、 隊長がぼくの為に 花を買ってくれたんだ。 ・・・一寸ハズカシ かったって。ふふふ。 〜こんこんこん〜 「レェニィ、 入るでスよ〜♪」 |
|
|
織姫が部屋に ご飯の時間だって 呼びに来た・・・。 「・・・レ〜ニ〜、 なァに部屋散らかしてる でスか〜? おまけに一人でニヤニヤ しちゃって・・・ キモチ悪いで〜ス!?」 うん、ちょっと、ね。 ご飯は部屋で食べるよ。 後で取りに行くから。 ありがと。 ぼくは織姫の顔も 見ないで返事をする。 |
|
|
|
昼寝したり、本を読んだり、フントとじゃれたり。 そうそう、手紙の返事も書かなくちゃ。 隊長、今日手紙が届いた。 お花も無事届いた。 有難う。 さて、こちらは・・・・・・。 (おしまい。) |
|
|