さて。
出発当日の朝である。
新幹線は11:50発、11:00頃に家を出れば十二分な筈なので、
朝は7:30頃にゆっくりと起き出す。
実家から借りてきた旅行かばんに、
服や下着の替え、細々としたものを詰めていく。
これらは割とすぐに用意出来た。
お次は、お人形やその衣装、ディスプレイ資材、工具等々の準備。
勤務時間中に作っておいた(←おい)チェックリストを元に、
どんどん用意していく。
ピンセットが見つからなかったりで少々わたわた。
今回、当初予定ではレニさんは3人、隊長は1人連れて行く予定だったが、
本が落ちてその分スペースが空くので、連れて行く人数を増やす事にする。
レニさん4人、隊長2人。大所帯。
・10:40頃
だいたいの物を詰め終わり、かばんスペースに余裕が有る。
こうなると少しでも色々な物を持っていきたくなるのが人情と言うもの。
アレもコレもどうだろう病(別名:単なる貧乏性)が出る。
そこに。
ぬいれにがじっと見つめるのだ。
「隙間があるなら、ボクも連れてって欲しい。」
「・・・行きたいんだね?」
「・・・・・・(無言でこっくり頷く)。」
「・・・よぅし、一緒に行こう(微笑)。」
ぬいれにを「ぎゅ」と抱きしめ、ぽむぽむと後ろ頭を軽くたたく。
「ちょっと箱の中は窮屈だけど、勘弁な。じゃ、神戸でまた会おう。」
「アディオス、隊長。」
かくてぬいれには段ボールの中へと。
・10:50頃
カートに段ボールや工具箱をセットする。
荷物がずっこけてなかなか上手く纏まらない。
玄関先でじたばたじたばた。
出発時間間際になって慌てる。
・11:00頃
天気予報によると、昼頃から曇りになって
少し天気が持ち直すとの事だったが、だめだった。
ドアをあければ、そこには横殴りの雨が。
せめて曇りになってくれなかったのは残念だが、
時間だ。仕方ない、もう出るしかない。
何遍も何遍も戸締まり・火の元確認をする(でも心配)。
さぁ、行くか。
・・・・・・。
・・・あれ・・・?
何だか足りないものがあるような。
・・・・・・。
・・・・・・!!
一番大事なものを忘れていた。
ディスプレイに必要な、ドラゴン社のドイツ兵&自転車セット!!
これ忘れたらダメだってば!!
一番やりたかったディスプレイが出来なくなる!!
いそいでキャリーに(無理矢理)積む。
うわ〜時間無くなるよ!!
重たいバッグとカート、デイパック装備で、まるで荷物が歩いているみたいなんだろな。
そう思いつつ階段を下り、車道に出た所で。
・・・さぁ皆さん、お待ちかね!!
カートの小規模荷崩れ発生。
さすが期待を裏切らないなぁ・・・。
急いで直し、最寄り駅へ向かう。
荷物が重い、肩に食い込む!!
よちよち歩きしか出来ない。
でも駅につくまでの我慢・我慢・・・と思ったが、
横殴りの雨な上、傘が強風にふりまわされる。
何で旅行に行くのに、こんな辛い目に遭わなきゃいけんのだ!!
キレました。
旅行は楽しくなければ!!
楽しくするために、(えげつないけど)お金で解決!!
駅前でタクシーを拾って新横浜へ行こう!!
・11:10頃
駅前でタクシーを拾う。
「新横浜11:50発の新幹線なんだけれど、時間間に合いますか?」
「もう充分間に合うよ!!」
随分大きく出たもんだ。太鼓判押したね、タクシーの運ちゃん。
トランクに荷物を入れるが、運ちゃん運転席からなかなか出てこない。
大荷物持ってフラフラしてるの判ってるんだから、
さっさと出てきて入れるの手伝って欲しいよ。
気が利かないなぁ・・・。
ちょっと「サービス業のヒトとしてはどうだろね」な対応の運ちゃんだが、
何はともあれ、タクシーは新横浜へと向かう。
「新横浜までは何分位なんですか?」
「10分位かねぇ」
「そんなもんなんですか。いえ、一昨年行った事があるんですが、
その時はワールドカップサッカーの年だったから混んでいて、大変だったから・・・。」
聞かれもしない事をベラベラ喋る私。
今回は時間に余裕がある事が判ったせいか、安心して多弁になっているようだ。
10分位で到着か。
10分前に着くとしても、20分以上もあるんだ、
今回はいくら何でも悠々間に合うさ。
誰もがそう思うでしょう。
が。
新幹線の神様は、またしても私に試練を与えたのです。
そう。
渋滞しているんですってば。
脳内に暗雲が漂い始める・・・。
またこのパターンかい・・・。
私と新幹線の相性は、ものごつ悪い模様。
なかなか車は進まず、仕方なくショートカットの為に裏道らしき所を走る。
実家の近くの山を走ってる時には、
「このタクシー、どこに行くんだろう?本当に新横浜に着くのだろうか?」
と内心不安で堪らなかった。
おまけに制限速度50キロの所を80キロも出してトバしまくるし。
(え、普通?)
いや、トバさないと間に合わないのは判ってるけど。
・11:35頃
裏道を走っても、最初の渋滞でかかった遅れを取り戻すのは難しい。
「切符はもう買ってあるの?」
ミラー越しに運ちゃんがこっちを見て聞く。
(多分泣きそうな顔して)無言で頷く私。
「・・・5分前に着くかなぁ・・・。」
おいおいおいおいおいアンタ
「充分間に合う」って
さっき言っただろうさ!!
・・・もぉ、頭ハゲそう・・・。
・・・運ちゃんには頑張って貰うしか・・・今の私には何も出来ない・・・。
・11:45
新横浜到着!!
タクシー代3380円ナリ。
万札を出したところ、
「あぁ困るねぇ、千円札が全然無いんだよ。」
なんですとー!!
釣り銭位用意しとけってーの!!
仕方なく財布をあさるものの、こちらも千円札2枚と500円玉、
そして小銭しか無い。
「3250円しか無い〜(泣きそう)」
「あぁそれでいいよ」
斯くて差額は踏み倒し。
支払いで余計な時間をくってしまった。
早く荷物を下ろして駅構内に行かねば・・・ッ!!
そう焦っている私に、追い打ちをかけるが如きヒトコトが。
「早く行かないと間に合わないよ」(←神経逆なでするような運ちゃんの言動)
そう思うなら、トランクから荷物下ろすの手伝えや!!
とっことん気が利かないな、お前!!
・・・それでも料金を全額支払えなかった事を申し訳なく思い、
「すみませんでした」
と謝ると、
「いや、とんでもない」
との返事。
「充分間に合う」なんて、大口叩いた事を(一応は)反省しているらしい。
「じゃ頑張って」
気が利かなくて、大口叩きで、準備不足でむかつく運ちゃんだったけれども、
それでも送り出す言葉をかけてくれるのは、ちょっとだけ嬉しかった。
(・・・ほんとに「ちょっとだけ」だかんな!!あとはまるきりダメなんだから!!)
・11:47
駅構内の人波を掻き分け、新幹線改札をくぐる。
今回もやはり3分前入場でしたよ・・・とほ。
・11:49
エスカレーターに乗ってホーム到着。
丁度新幹線が滑り込んできた所だ。
その時視界に飛び込んできたのは、すぐ目の前の崎陽軒の売店・・・!!
実は今回の「やりたいこと」のひとつに、
「新幹線内でシューマイ弁当とお茶で旅行気分♪」
というのがあったのだが、ダメだわ、時間が無い。
列車に乗る方が大事なので、泣く泣く諦める。くやしー。
・11:50
新横浜発。
いよいよ本格的に旅が始まる。
座席についてちょっとして、
レニさんお出まし。 |
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